2020年12月24日
当アカデミー元教員の論文が「American Journal of Emergency Medicine」にアクセプトされました。
当アカデミーで設立より教員として携わり、現在オランダへ留学中の高田先生の論文が「American Journal of Emergency Medicine」にアクセプトされました。
Takada T, Inokuchi R, Kim H, Sasaki S, Terada K, Yokota H, Hattori S, Mikami W, Kubota T, Fukuhara S.
Is “Pain Before Vomiting” Useful?: Diagnostic Performance of the Classic Patient History Item in Acute Appendicitis. Am J Emerg Med 2020. (in press).
http://www.shirakawa-ac.jp/record_research/2020/
【要旨】
虫垂炎において、腹痛は必ず嘔吐に先行する、という知見は有名ですが、これを検証した研究は1970年代に実施された1件のみでした。日本の3つの急性期病院を腹痛および嘔吐を訴え受診した310名の患者を対象に、嘔吐に先行する腹痛の虫垂炎に対する診断特性を検証しました。同所見の感度は95.8% (95% CI 79.8-99.3)、 特異度は16.6% (95% CI 126-21.4)でした。Alvarado scoreで虫垂炎を否定できないと判定された患者に同所見を適用することで、見逃しを増やすことなく、追加で12%の患者(32→44%)において虫垂炎を否定することができました。従来の報告の通り、同所見は虫垂炎の除外に有用と考えられました。